「繊細過ぎるマイノリティ」論について

レシピ / RECIPE

(本レシピのポイント(作成者:ちろちろ))

✔ 日本にはそこまで表立った差別はないのに、マイノリティは繊細過ぎ!という主張を時々見かける。

✔ しかし、マイノリティは「明確な差別」のみで傷つくわけではないのだ。

SNSやニュースのコメント欄を見ていると、「日本には差別なんかないのに/十分配慮されているのに、すぐに「傷ついた」とか不平を言うマイノリティが多すぎる。どんだけ繊細なんだよ」という趣旨の発言を度々見かける。 

おそらく、こういう発言をする人の「マイノリティが傷つく/傷つかない」分類は、
・傷つく場合:「ホモ野郎!」「変態ども!」とかいきなり怒鳴られるようなケース
・傷つかない:それ以外
というシンプルなものなのだろう。ド直球の差別をぶつけられることは稀(全体の1割くらい)だろうから、そんなに頻繁に「傷つく」のはおかしい、ということなのだと思う。

たぶんこういうイメージ

 だが…。実際に傷ついてきた立場からすると、このイメージは、大間違いだ。現実には、

①ド直球の差別主義(そりゃ傷つく) 
(実例)
-駅で手を繋いでて「LGBT!」と叫ばれる 
-「同性愛とか生理的にムリ。気持ち悪」 
-「どこの国から来たの?日本語、めっちゃ上手だね笑」

②「配慮」・「理解」(じわり傷つく) 
(実例)
-「俺、LGBTに偏見ないから」 
-「パートナーシップ制度だっけか?あれが使えるところに引っ越せば?」 
-「女同士の恋愛、私は受け入れられる」 
-「海外に移住したらいいんじゃない?」 
-「リアル百合じゃん!萌え~」

③自然体(傷つかない)
(実例) 
-「結婚したんだ!おめでとう!」 
-「素敵なパートナーさんだね」 
-「幸せそうでなにより!」

の3類型が、だいたい1:3:1ぐらいの比率で発生する印象だ。

現実にはこういう印象

つまり、8割くらいの打率で傷つくことになる(「配慮」や「理解」にはそこまでのダメージはないのでは、と思うかもしれないが、以前のマイクロアグレッションの記事で触れたとおり、「塵も積もれば山となる」のだ)。 

何が言いたいのかというと、結局、ある一つの言葉は「たとえあなたを傷つけなくても、必ず誰かを傷つける」のだ。つい最近、お笑いコンビのサンドウィッチマンが「誰も傷つかない笑い」などないと言っていたように。全ての言葉は、潜在的凶器なのである

そして、マイノリティは、マジョリティにあわせて作られた社会で生きるゆえに、マジョリティにとってはなんでもない日常の一コマ一コマで、常に少しずつその心を刻まれている。

だから。誰かが、特にマイノリティ属性を持つ人が、「こういうことで傷ついた…」と話しているときは、頭ごなしに否定せず、まずは自然体で耳を傾けてほしい。そして、その話を踏まえて、自分が同様の言葉で誰かを傷つけることがないよう、意識して言動を変えてほしい。それがきっと、この社会をもっと住みやすい場所に変えていく第一歩になるから。

コメント / COMMENT

  1. […] ㊹「繊細過ぎるマイノリティ」論について/”Minority Groups Are Too Sensitive?”「マイノリティは繊細過ぎるんだよ!」と言う人に見えていない刃について。Some people say minority groups are too sensitive, without knowing reality. […]

タイトルとURLをコピーしました