ネット掲示板を荒らして親友を失った話

レシピ / RECIPE

本レシピのポイント(作成者:ちろちろ)

✔ 絵を見るたびに思い出す人がいる

✔ 中学生の頃、お絵描き掲示板を荒らして、失ってしまった親友だ。

前回記事で、お絵描きを始めたという話をした。作家さんの絵をお手本に練習を繰り返す毎日なのだが、そうした達人たちの絵を見るたび、ある人を思い出す

中学時代の親友だ。絵が上手で、美術の授業の度に先生を感激させていた(私はその横で、粘土をひからびさせたり、絵の具を服にこぼしたり、先生を常に憤激させていた)。毎日、彼女がノートの端や教科書の余白に美麗な世界を生み出すのを見ては感嘆していた。

ある日、彼女がURLが書かれたノートの切れ端を渡してきた。

親友
親友

すごく素敵な絵が沢山あるサイトだから見てみて!

家に帰ってからアクセスすると、いわゆる「お絵かき掲示板」がパソコン画面に映し出された。様々な絵が並ぶ中、ひときわ目立つ絵があった。丁寧な色使いと繊細なタッチで、見とれた。

翌日、そのことを話すと、彼女は微笑んだ。

親友
親友

その絵の作者さん、あのサイトの管理人さんなんだよ!

掲示板に100枚絵を投稿すると、管理人さんに好きなお題で絵を描いてもらえるの!それが楽しみで、毎日コツコツ絵を投稿してるんだよ~

当時はPixivなどが登場する少し前で、「お絵描き掲示板」的なものが流行っていた

その話をしてから、1か月ぐらい経ったころ。
彼女が浮かない顔で言った。

親友
親友

例の管理人さん、100枚絵を描いた人に絵を描くのやめるって。もう少しで100枚描けるところだったからショックで…(お絵描き掲示板に併設された)雑談掲示板の方でなんとかならないか直談判してみようかと思ってる…

私

それはひどいね。
私も「現時点で90枚以上描いている人には絵を描いてほしい」って頼むよ!

家に帰って掲示板にアクセスし、救済措置を訴えると、管理人さんからすぐコメントがついた。

コメントありがとうございます。悩んだのですが、私に絵を描いてほしいという理由だけで、殴り書きのような絵を連続投稿する人が多いため、ご理解いただければと思います。

今思うと正論であったが、当時の私は納得がいかなかった。

私

真面目に絵を描いている人もいます!いま90枚以上描いている人で丁寧に絵を描いている人、たとえば〇〇さん(親友のハンドルネーム)は、例外にしていただけないでしょうか?

その反論に対して複数の第三者から賛同意見がついたこともあり、気が大きくなった私は、さらに連続で投稿した。

私

管理人さんの絵を楽しみにしてコツコツ描いてきた人の努力を否定しないでください

私

お願いします!なんとか再考を!

何度目かの投稿ボタンを押そうとした瞬間、
「アクセス禁止」の文字が出た。
BAN(アクセス制限)されてしまったのである。

翌日、愚痴を言おうと彼女の机に向かった。が、先に口を開いたのは彼女であった。

親友
親友

なんてことしてくれたの!?私までBANされたよ!!

私

えっ(@@;)ご、ごめん、もう一回頼んで…

親友
親友

お願いだから余計なことしないで!貴方のやったことはただの荒らしだよ!!

そう言い放つと、彼女は教室を出て行ってしまった。その一件のあと、なんとなく彼女とは疎遠になってしまい、いまはもうどこで何をしているかもわからない。

振り返ってみると、私の行動は軽率そのものだった。「自分は正しい」という思い込みで、大切な親友を失ってしまった。ただ、この大失敗のおかげで、以降、ネット上で発信する際は以下の3点を心掛けるようになったのも確かだ。

①絶対的な正義などないと自分に言い聞かせる
②「自分が正しい」と思ったときほど、対立する意見をよく読んだり、第三者に相談する
③投稿ボタンを押す前に必ず一度読み返してから投稿する

もう二度と大切なものを失わないよう、一生かけて償っていきたい。

コメント / COMMENT

タイトルとURLをコピーしました