✓ 2022年11月30日、東京地裁で「同性愛者についてパートナーと家族となるための法制度が存在しないことは違憲状態」という判決が出ました
✓ これを機に、「結婚の自由をすべての人に」訴訟とはそもそも何か?現状は?私たちになにができるのか?を考えてみたいと思います!
きゃんきゃんすごいよ!!2022年11月30日、東京地裁でも「同性愛者についてパートナーと家族となるための法制度が存在しないことは違憲状態」っていう判決が出たよ!!
ほあー…(@@;)
ど、どしたの?以下の記事でも解説してきたけど、同性同士でも結婚できる社会を作るためにはすごく重要な訴訟なんだよ!!
いや…この訴訟って何を目的にいつ始まって、これからどうなっていくのかなって…。私たちは法律上の「夫婦」じゃないから、ちろが急に病気しても、病院でパートナーとはみなしてもらえないし、配偶者控除だって受けられないし、家探しも同性同士だと「不安定な関係」だからって断られたりする。そういう状況の改善に、この訴訟が繋がるって実感がわかなくて。
まあ、確かに、「訴訟」という時点ですでに、実生活から遠い雰囲気があるしね。よし、この機会に、一緒に基礎的なところを振り返ってみよう!!
1.「結婚の自由をすべての人に」訴訟ってなに?
2.現在の状況は?
3.私たちにできることは?
の三つにわけて考えていくよ。
1.「結婚の自由をすべての人に」訴訟ってなに?
2019年から、「異性カップルには結婚を認める法律があるのに、同性カップルには結婚を認める法律がないのは、憲法上の人権を侵害していて、違法である」との訴えのもとに行われている訴訟だよ。札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の地方裁判所で審議されているよ。
それなんだけど、そもそもなんで訴訟をする必要があるの?ちろの上司も「国が通知を出して、同性同士の結婚OKですって言えば解決では」って話してたじゃん。
“国が動いてくれれば”ね。正確には、国民の代表として国のルール(法律)を決めている国会が決断してくれれば、この問題は解決するんだけど…。残念ながら、いまの国会では、同性同士の結婚を認める法律を作りましょう!っていう雰囲気は全然ないのよ。それで、裁判という形で、立法権(国会)ではなく、司法権(裁判所)に働きかけているわけ。
通常ルート(国会)が渋滞してるから、迂回ルート(裁判所)を通ろうって感じかね。
どっちかというと、通常ルート(国会)が渋滞してるので、その道路を監視してる人(裁判所)に、「通常ルートを運営している人たち(国会議員)に、渋滞を解消するように頼んでもらえませんか」って言ってる感じかな。
確かに、裁判で「渋滞を解消すべき(法律を作るべき)」って言ってもらえたとしても、国会が動いてくれないと法律はできないもんね。うーん、いま地方裁判所の段階で、これから高等裁判所、最高裁判所とあるわけだし、私とちろちろが結婚できる社会の実現には、まだまだ時間がかかりそう。
2.現在の訴訟の状況は?
それでいうと、まだ地方裁判所の段階だけど、いくつか判決が出てるんだよ。具体的には、
・札幌地裁
→違憲判決(^-^)うれしい!
・大阪地裁
→合憲判決(; ;)かなしい…
・東京地裁
→違憲状態判決(^- I)まあ、うれしいかな
って感じだね。
え、なんで結論がばらけるの?
地方裁判所は全国に50あって(北海道は広いので4つある。あとは各都道府県1つ)、それぞれ裁判官が違うので、下される判決も違ってくるんだよ。高等裁判所は全国8つ、最高裁判所は全国1つなので、最終的にはひとつの結論が出ることになる。
じゃあ、あんまり地方裁判所の判決は意味ないのかな?
いや、高等裁判所や最高裁判所の裁判では、それまでの(地方裁判所の)判決も考慮することになるから、地方裁判所で前向きな判決を出してもらえる方がいいのは間違いないよ。同性同士の結婚を認めた方がいいよ!っていう判決が出れば、世論にも追い風になるしね。
そっか、前向きな判決がいっぱい出れば、政治家の人たちも「法律作ろうかな」ってなるかもしれないもんね。
いまは残念ながら国会側にそういうムードはない(下記記事参照)んだけど、今後どんどん判決が出てくれば、風向きも変わってくるかも。
3.私たちにできることは?
となると、今私たちができることってなんだろう?
まずは、こういう裁判があるってことを、より多くの人に知ってもらうことが大事だと思う。Marriage For All Japan(マリフォー)という、同性婚実現のために活動している団体のサイトで、最新の裁判情報を確認できるので、裁判が行われる日が近づいてきたら、Twitterで発信するとかね。
あとは、訴訟で闘ってくれている人たち任せにしないで、私たちも、同性婚を巡る色々な議論や課題について、日々考えて、自分の言葉で考えを語れるようにしておくことが必要だね。マリフォーさんが作っている「同性婚実現活動パンフ」には、そもそもなんで同性同士の結婚を認めてもらうことが必要なのかなど、詳しい論点がわかりやすく載っているので、それをパラパラめくってもらうところから始めるのがいいかと。
そうだよね、結局、法律を作らないと事態は解決しなくて、その法律を作るのは国民代表である国会議員の人たちで、その人たちを選ぶのは私たち国民だもんね。
例えばなんだけど、世論調査だと、18-29歳の人の7割以上が同性婚に賛成なんだけど、70歳以上になると、4分の1しか賛成してない。それは、その人たちの考えが古いのもあると思うんだけど、私たちが「高齢者の人に言ってもわかんない」ってなっちゃってるのも一因かなと思うんだよね…。私も、祖母にきちんと話せるまで随分勇気がいったし。
日々社会の無理解ですり減ってるから、どうしても議論したり権利を訴えることに臆病になっちゃうけど、せっかく訴訟という形で問題提起してくれている人たちがいるんだから、私たちもその覚悟に応えて、いろんな機会に問題提起していかないといけないね。よーし、いっちょ頑張りますか!!
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