【ネタバレ有】Ikenfellクリアしました。

レシピ / RECIPE

(本レシピのポイント(作成者:ちろちろ))

✔ LGBTQ+の登場人物を自然に、てらいなく、明快に描いたゲームとして知られる「Ikenfell」をクリアしました!

✔ 最高の作品だったので、ネタバレ全開で語ります

皆さんは、こんな経験があるだろうか。

ワクワクしながら進めた、ゲームの結末にて・・・
困難を乗り越えて主人公とヒロインが結ばれ、
(よかったね・・・色々あったよね)
ライバルとヒロインの姉が結婚し、
(え!?この2人面識あったの!?)
ラスボスと村娘の間には子どもが生まれ、
(「殺す」とか言ってなかった!?!?)
めでたし、めでたし。

ドキドキしながら読んだ、漫画の終盤にて・・・
女の子②「私、あんたのことが好き(泣)」
女の子①「え・・・」
女の子②「わかってる。あんたが好きなのは○○くん(主人公)だよね。でも、どうしても伝えておきたかった・・・(泣泣泣)」
女の子①「・・・」
女の子②「女の子同士なんて気持ち悪いよね・・・ごめんねっ(号泣)
女の子①「ううん・・・嬉しいよ。気持ちには応えられないけど・・・ずっと、友達だよ
めでたし、めでたし。

某シンデレラでクロゼットな漫画にて・・・
男①「(重いものを運ぼうとした主人公に)やめとけ、女が
男②「20歳過ぎたらブスは自己責任!
女①「私だって女の子を謳歌したい!!
女②「(お化粧やスカートを楽しむ男性に)東京ってそういうのフツーにいるんだ

なぜ、主要人物が異性同士でくっつかないとハッピーエンドにならないのか?

なぜ、レズビアンやゲイセクシャルのキャラはいつも「当て馬」で終わるのか?

なぜ、男は「男らしく」、女は「女らしく」あらねばならないのか? 

そんなモヤモヤを抱いたことが一度でもある貴方に薦めたい作品。それが「Ikenfell」だ。

 上記記事で紹介したこのゲーム、今般、20時間強のプレイを経て無事クリアしたので、ネタバレ全開でよかったところを語っていこうと思う。

【注】ここから先はIkenfellのストーリーや重要なシーンのネタバレがあります!!ご注意ください 

このゲームは「なろう系」の対極にある。
精神的にも身体的にも、深く傷ついた者。
傑出した才能を持つが、他人を顧みない者。
姉と違い、魔法が使えないことに苦しむ者。
過去のトラウマで過度に防衛的になっている者。
傷ついた人の力になれず、自分を責める者。
強大な力を暴走させてしまう者。
孤独におびえ、絶望する者。

完璧な者などいない。誰もが不完全だ。
永遠などない。全てはいつか朽ちて、滅びる。
挫折と崩壊の物語。それが、Ikenfellだ。
 

しかし、そんな重いテーマを扱いながらなお、
このゲームは、明るい雰囲気に満ちている。

困難を、互いに助け合って乗り越えていこう。
有限の生を、繋いだ手の温かさを、謳歌しよう。
希望と再生の叙事詩。それも、Ikenfellだ。
 

そして、何より素晴らしいことに、ストーリー中
・様々な肌の色の人が登場したり、
・同性同士のカップルが登場するだけでなく、
・別れるカップルもいれば、

誰も好きにならないと明言する者もいる。
・人とかけ離れた見た目の者もいる。

「he/she」以外の3人称がしっかり表示されるのもいい(日本語版だとなくなってしまう・・・訳しづらかったのだろうが、残念)

こう聞くと、条件反射で「ポリコレ乙」となる人もいるかもしれないが、現実世界では、排除されたり奇異の目でみられたりする者たちが自由に、自然に生きているIkenfellの世界は、まさに「魔法」の世界であり、厳しい現実に生きる私たちに、プレイ体験を通じて呼びかけてくる。

完璧じゃなくていい、
「らしく」なくたっていい、
自分の心のおもむくままに、
自由に生きよう
、と。

新しい始まりを感じさせる、爽やかで感動的なエンディングに涙
ドレスなどの装備品を、見た目の性別問わず装備させられるのも最高

しかも、音楽も繊細かつ大胆、歌まで入って盛り上げに盛り上げてくるのだから、言うことなしである(下記リンクから最初の戦闘テーマを聴けるので、ぜひ聞いてみてほしい)。

さあ、貴方のgay heartに従って、
このゲームをダウンロードしよう!
お猫さまも沢山登場するしね!!
(猫ちゃんにレーザーでぶち抜かれながら)

隠しボスのねこちゃん強すぎ(泣)
ある条件を満たすと、
ラスト画面がねこまみれに!もうなにもかも最高オブ最高ですな

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