【”生産性”を考える】くらげになれない私たち

レシピ / RECIPE

✓ またひとつ年をとりました

✓ 「生産性のある」クラゲの生き方を見ていて、やっぱり私たちはクラゲになれないし、海月になるわけにいかないなあ、と思ったお話です

ちろちろです。つい先日、誕生日を迎えたので、きゃんきゃんと水族館に行きました。

クラゲの展示を通りがかったとき、たまたま飼育員のお兄さんの解説タイムで、お兄さんが

クラゲには脳がありません
皆さんは、ぷかぷか浮いているクラゲを見て、何を考えているんだろうな、と思うと思いますが答えは簡単、「何も考えられません」。

じゃあどうやってご飯を食べるのか?
触手に獲物が当たったら、反射で吸収します。
じゃあどうやって子孫を増やすのか?
この種は、分裂して増えます

クラゲは実にシンプルな生き物なのです。

聞いていたきゃんきゃんが、ぽつりと、
杉田水脈が喜ぶね
と言った。下記「生産性」発言を踏まえてのことである。

(下記記事より抜粋)杉田氏は2018年7月発売の月刊誌「新潮45」に、同性カップルを念頭に「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない」などと寄稿した。

確かに、何も考えずひたすら分裂し子供を作り続けるクラゲは、杉田議員の解釈で言えば、間違いなくこの世で最も「生産性のある」生き物のひとつだろう。

そして、そんなクラゲに「ひとりで海を漂って寂しくないのかなあ」とか考えてしまう我々は、子孫を作ることと関係ないことばかり考えている我々は、この世で最も「生産性のない」生き物に違いない。

考えられないのがクラゲ。
考えてしまうのが人間。

私も最近、職場環境が変わったり、新しい趣味を始めたりで、

久々に「ホモ」という差別用語を目の前で使われる経験もしたし、

「最近はLGBTというものが流行っていますよね」と新種の虫みたいな言われ方もしたし、

「女性のパートナーがいるって聞いたけど、実際、男ほしくなるでしょ?」と面と向かって言われたし、

その度注意喚起に動いたり、落ち込んだり、なかなか変わらない現状に歯がゆさを覚えたりして、そうやって「考えてしまう」自分が苦しくなって、考えるのをやめたいと思ったりもした。

でも、パスカルが「人間は考える葦である」と述べたように、考えずにいられないのが人間であって、だからやっぱり、杉田議員は間違っている、と私は考える

それを証明するためにも、これからも、考え続けていきたい。
このブログの外でも、中でも。

そんなふうに誓った、三十路の誕生日でした。

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