ブックスマートはながーい夢を見ているような映画だ。それも、すごくいい夢。
特徴的な淡い色彩と照明のなかで、レズビアンの主人公は差別されることも、特別扱いされることもない。
普通に、ただそこにいる。
間違ったことを言えば、指摘してくれる人がいる。
一緒にパンケーキを食べにいってくれる人もいる。
下手なカラオケも、誰も笑わない。
オシャレじゃなくても、ドレスを着てる。
学校でイケてるグループじゃなくても、嘲笑されたりせず、パーティにウェルカムしてもらえる。
たぶん、この映画は、マイノリティにしか響かないかも。
普通に生きて、普通に結婚して、普通の人生歩んだ人には、この映画のありがたみはわからないだろう。
ただ、その場にいて。嘲笑も不安も悪口も絶望もなく、そのままの自分を受け止めてもらえる。
マイノリティにとってそれは一番の夢だ。かなわないのを知っていて見続ける夢。
この映画はその夢を見せてくれる。どこかにこんな世界があるかもって思わせてくれる。
だから私も、ちろも、この映画が好きなんだと思う。
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