✓ 「夫婦と同様」として同性パートナーと同じ苗字への変更を認める判決が出たばかりですが同性パートナーをめぐる状況は未だ厳しい…
✓ それでも一歩一歩、先に進めたらいいな、というお話です。
その日は、きゃんきゃんと焼肉を食べに来ていた。
締めの冷麺を食べて、よ~し街をぶらつくか、となったとき、たまたま大学の知り合いに遭遇した。
「元気してる~?」
ニコニコ話しかけてくる相手に、
「うん、なんとか社会人やってるよ」
と無難に返すと、またまた~、と彼女は微笑んで、私の左手薬指を見た。
「ちゃんと既婚者してるんだから立派な大人じゃん!」
「ああ、うん、」
そこからの行動は、ほとんど無意識だった。後ろにいた彼女の手を取って、
「この人と結婚したんだ」
と、言った。
口に出した後に、自分でも驚いた。以前の記事でも書いた通り、いままでなんとなく、よく知る人以外には結婚報告を避けてきたところがあったからだ。
相手は一瞬目を見開いた後、
「そっか!おめでとう!パートナーさんだね」
と言ってくれた。そのあといくつか他愛ない話をしてから、別れた。
街を歩きながら、じわじわ嬉しくなってきた。そうか、てらいなく、きゃんきゃんのこと、パートナーって言えるようになってきたんだなあ…と。
下記記事の通り、「夫婦と同様」として同性パートナーと同じ苗字への変更を認める判決が出るなど、少しずつ社会の潮目は変わっている。自民党の支持層の6割が同性婚を支持する時代になっている。
でも、同性パートナーを取り巻く社会の状況は未だ厳しい。ほとんどすべての社会保障は受けられないし、会話の中で「自然に」異性と結婚していることにされることも多いし(「旦那さん」はどんなお仕事なんですか~とか聞かれたり…)、つらい気持ちになることもある。
それでも、やっぱり、私のパートナーはきゃんきゃんしかいないのだ。意識してても、しなくても。
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