体育会系LGBTQと弓道

レシピ / RECIPE

✓ 「私たち体育会系LGBTQです」という本を読んだ。スポーツの「男らしさ」の中でもがく9人のLGBTQにインタビューしたもので、読みごたえがあった(差別的ニュアンスを含む「ストレート」という言葉を使っていたのは気にかかったけど)。

✓ 私も大学時代、体育会系の部活(弓道)に入っていたので、その時の思い出を書き留めておこうと思う。

『私たち体育会系LGBTQです』という本を読んだ。

スポーツの世界は「男らしさ」至上主義が支配してきたので、LGBTQ+の人は(特にゲイは)なかなかカミングアウトしづらいし、徹底的な男女分離主義がとられているのでトランスジェンダーの人だと更に難しい…という実情について、9人のアスリートへのインタビューを通じて描き出した本である。

実は私も、大学時代、体育会系の部活(弓道部)に所属していた。

当時の私はクエスチョニング(性的指向がわからない状態)…というか必死にヘテロセクシャル(異性愛者)だと思い込もうとしていたので、カミングアウトも何もなかったが、今思うと

「気になる男子いないの~?」「女子の中で抱くなら…」みたいなトークはよくあったし、

当然部室は男子と女子で分かれていたし、試合も男子と女子で違ったし、

男子の方が「偉い」という暗黙の前提はあったし(主将は男子しかなれない)

女性だけ胸当てをしなきゃいけないのはなんか嫌だった。

とはいえ弓道という競技は格闘技ではないので、他のスポーツに比べれば性差があまりない(もちろん男性の方が筋肉があって強い弓を引けるので的中率は高いが、かなり精神面が大きいスポーツなので、圧倒的に男性が優位ということもない)。私が部活を弓道にした直接の理由は足利尊氏が好きだったからだが、いま思うと、そういうところに惹かれていたのかもしれない。男女比も、弓道は6:4ぐらいであまり男性優位のスポーツではない。「マネージャー」的な存在も私の大学にはいなかった。

また、良くも悪くも個人競技で、特に大学弓道は「当たればいい」という感じなので、もしその時点でパンセクシャルだということに気づいてカミングアウトしていたとして、「ほーん」という感じだったのではないだろうか。そこがサッカーや野球などチームスポーツとの大きな違いだろう。

もし自身のセクシャリティに悩んでいる方がいらっしゃったら、弓道はけっこうおすすめのスポーツかもしれないです。あ、でもアーチェリーの方がさらに筋肉量の違いがあまり関係ないかもしれない…。

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