（本レシピのポイント（作成者：ちろちろ）
✔ 霞ヶ関に百万遍響き渡ったむなしいアナウンスが、河野大臣を動かした。
✔ どんなに小さな発信でも、沢山積み上げればいつか天に届く。
霞ヶ関でも働き方改革が叫ばれるようになって久しいが、先日、河野大臣がこう呼びかけていた。
毎週水曜日になると「本日は定時退庁日です」というアナウンスがむなしく流れております。…定時退庁日だと言っておいて、誰も定時に退庁していないというのは、よくないだろうと思います。少なくとも、まず水曜日の定時退庁の徹底を図りたいと思っております。
（https://www.cao.go.jp/minister/2009_t_kono/kaiken/20210608kaiken.html）
つい苦笑してしまった。というのも、本当にむなしいアナウンスなのだ。明瞭だが感情に乏しい声で、「本日は、定時退庁日です。19時（いくじ）に帰ろうマイホーム。職員の皆様は、19時までに退庁するようにしましょう」と、ゆっくり読み上げる。
誰も聞いていないし、話題にものぼらない（先輩が「19時に帰っても育児できないだろ」と吐き捨てるのを一度だけ聞いた）。21時に帰れたら「早い－！！」と感謝感激雨あられするような厚労省の感覚で、19時退庁など夢のまた夢である。
そこまで考えて、ふと思った。
それでも、発信してもらえるだけマシでは？
６月はアメリカでLGBT＋の人々の権利獲得運動である「ストーンウォールの反乱」が起きた月で、日本でも「プライド月間」ということになっている。
のだが･･･びっくりするほど盛り上がっていない。Twitterで「ハッピープライド」「プライド月間」等で検索するとわかるが、
見事なまでにだんまりである。
みんなたまたま同じタイミングで霊圧消しちゃってるのかな？？？凄い偶然（^^）と嫌味の一つも言いたくなるような完スルーの銀世界がそこに広がっている。トンネルを抜けると雪国であった。
スローガンを叫ぶだけでは何も変わらない、それは確かに真実だ。それでも、虚空に響き続けた定時退庁日アナウンスが河野大臣の行動に繋がったように、徒手空拳の理想論だって何千回、何万回と繰り返されれば、誰かの心に刺さる。ゼロからは何も生まれないが、0.00000001は積み重なればいつか天に届く。
企業や芸能人アカウントの多くは、「スローガン以外に言えることないし、黙っておこう」とか「政治的にごちゃごちゃしてるし、関わらない方がいい」とか、ゼロサム戦略をとっているのだろう。けれども、あなたがつぶやくたった一言の理想が、未来どこかで大きな花を咲かせるかもしれないのだ。６月はまだ終わっていない。６月30日、たくさんの小さな虹がインターネット上に輝くことを祈っている。
コメント / COMMENT